抗酸菌症バイオマーカーとしての性ホルモン測定の有用性
【研究キーワード】
非結核性抗酸菌症 / 性ホルモン / コホート / 抗酸菌感染症 / バイオマーカー / 性ステロイドホルモン
【研究成果の概要】
研究の目的である、抗酸菌症のバイオマーカーとして、エストロゲンやプロゲステロン、テストステロンといった性ホルモン測定の有用性について検証するため、慶應義塾大学病院に通院する非結核性抗酸菌症症例から研究同意取得の上、経時的な血清サンプルの採取保存を進めた。
その上で、臨床症状、画像、微生物学的検査結果などのデータ収集を進め、一般的な非結核性抗酸菌症の臨床的重症度の推移についての情報集積を進めた。
また、単施設での症例の集積には限界があるため、他の抗酸菌症例が集積する施設からも、血清検体をサンプリングして集積し保存する枠組みを構築し、サンプルの集積を進めている。
今後、集積した患者について、臨床的増悪群と不変群にレトロスペクティブに分類し、ある程度年齢、性別をマッチングさせた上で、エストロゲン、プロゲステロン、テストステロン等のホルモン測定を進めていく。さらにエストロゲンについては、必要に応じて質量分析法を用いた精密測定等を行い、エストロゲン値などの性ホルモン値が将来の臨床的増悪等を予測するマーカーとなりうるか評価を進める予定である。
さらに、治療に関する反応性のマーカーとなりうるかについても検証するため、治療開始前後の経時的なサンプル採取を進めて、その性ステロイドホルモン値測定を今後進めていくことにより、有用なバイオマーカーの乏しい非結核性抗酸菌感染症において、新たなるマーカーを見出していくことを目指す。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
長谷川 直樹 | 慶應義塾大学 | 医学部(信濃町) | 教授 | (Kakenデータベース) |
西村 知泰 | 慶應義塾大学 | 保健管理センター(日吉) | 講師 | (Kakenデータベース) |
|
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)