ブレインヘルスに寄与する脳循環代謝・機能の急性反応と慢性的な効力の関係性の検証
【研究キーワード】
運動 / ココアフラバノール / 認知機能 / 有酸素性運動 / レジスタンス運動 / 脳循環 / 脳代謝
【研究成果の概要】
習慣的な運動が脳のアンチエイジング効果をもたらすことは通説になりつつあるものの,その効力を効果的に引き出す理論に基づいたプログラムは確立されていない.近年,一過性の運動などによって向上する認知機能や脳循環代謝の作用機序解明に向けたアプローチを行うことで,理論に基づいたブレインヘルスケアプログラムを構築しようとする動きが活発になっている(塚本および橋本.体育の科学.2020など).しかしながら,その急性効果が習慣的に繰り返されることで,慢性的にどのような影響を与えるかに関しては不明瞭なままである.本研究では,一過性の運動や栄養介入などによって向上する認知機能などのブレインヘルスケアの効力が,習慣的に繰り返されることで慢性的に反映されるのか検証することを目的としている.
昨年度はCOVID-19の影響もあり,慢性効果の検証をすることができなかった.一方,急性反応に強弱をつける介入効果を,測定項目の妥当性を含めて予備的に検証した.その中でも,近年注目を浴びているコグニサイズ(運動と認知パフォーマンスの同時課題)の認知機能に対する効果などの検証もした(Tsukamoto H et al. under review).その結果,認知課題に取り組みながら運動を行うと,急性的な運動誘発性の認知機能向上効果が減退してしまうことを明らかにした.また,この現象に対する高濃度ココアフラバノール摂取の効果についても検証した(Tsukamoto H et al. Paper in preparation)
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2021-04-01 - 2025-03-31
【配分額】4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)