細菌人工染色体による緑色蛍光蛋白質遺伝子導入マウス作成とStAR遺伝子発現解析
【研究分野】小児科学
【研究キーワード】
steroidogenic acute regulatory protein / ステロイドホルモン / 細菌人工染色体 / 緑色蛍光蛋白質 / トランスジェニックマウス / マウス
【研究成果の概要】
本研究はsteroidogenic acute regulatory protein(StAR)のステロイドホルモン生合成におけるコレステロール転送機構を解明することを最終的な目標とし,in vivoにおけるStAR構造機能解析系の確立を目指すものである.当助成期間においては,マウスStar遺伝子のin vivoでの発現に十分なcisエレメントを決定することを目的とし,Star遺伝子本体と5'非翻訳領域47kb,3'非翻訳領域62kbを含む細菌人工染色体(BAC)をrecombinase A発現大腸菌内で相同組み換えにより修飾し,Star遺伝子の内因性転写調節領域により誘導される緑色蛍光蛋白質(eGFP)レポター遺伝子トランスジェニックマウス(Star/eGFPトランスジェニックマウス)を作成した.Star/eGFPトランスジェニックマウスにおけるeGFP発現を細胞別・発達段階別に解析した結果,日齢0および月齢2の副腎と性腺におけるeGFPと内因性StARの発現分布が一致することを蛍光顕微鏡,免疫組織化学染色により確認し,月齢2の副腎と精巣のeGFP mRNA量と内因性StARの発現量が同程度であることをreal time RT-PCRにより確認した.以上より,Star遺伝子本体と5'非翻訳領域47kb,3'非翻訳領域62kbを含む計114kbのStar遺伝子転写調節領域が副腎と性腺におけるin vivoでのStarの発現誘導に十分なcisエレメントを含むこと,Star/eGFPトランスジェニックマウスがStar遺伝子発現解析のために有用なin vivo系統マーカーを提供することが証明された。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2006 - 2007
【配分額】3,940千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 540千円)