高性能イミュノトキシンを用いた肺上皮幹細胞の選択的培養法の開発
【研究キーワード】
高性能イミュノトキシン / モノクローナル抗体 / 肺上皮前駆/幹細胞 / 選択な培養 / 慢性閉塞性肺疾患の治療 / 選択的培養 / 肺上皮幹細胞 / イミュノトキシン / 抗体 / 選択的培養法 / 選択的な培養 / 特発性肺線維症の治療
【研究成果の概要】
呼吸器領域において、特発性肺線維症あるいは慢性閉塞性肺疾患などは治療法が確立されていない予後不良の慢性進行性疾患である。肺を構成する肺上皮幹細胞を移植することが出来れば、新たな治療法になり得ると考えイミュノトキシンを用いた選択的培養を考案した。CD90-DT3C(イミュノトキシン)を添加することで肺上皮前駆/幹細胞が選択的に培養することが可能であった。また、A83-01ならびにY27632を加えて培養することで更に培養効率が上がった。以上のことからイミュノトキシンを用いた選択的培養が完成した。この培養系を利用した慢性閉塞性肺疾患の治療法開発を進める。
【研究の社会的意義】
正常ヒト肺組織由来細胞を用いた肺上皮幹細胞の培養については殆ど報告が無く、イミュノトキシンを利用した細胞の選択については皆無である。イミュノトキシンは内在化能を有する抗体があれば簡単に目的の細胞を排除することができ汎用性がある。この研究が成功することで国内外における培養技術は飛躍的な進化を遂げる可能性がある。
また、高齢者に多発する慢性閉塞性肺疾患の治療に応用可能で治療を受けている国内患者数で約26万人、推定患者数は実に500万人以上である。これらの特発性肺線維症、肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患の治療に応用できる可能性が高い。今後は臨床応用に向けた研究を進めたいと考えている。
【研究代表者】