紀伊ALS/PDCにおける新規血液バイオマーカーの開発
【研究キーワード】
筋萎縮性側索硬化症 / パーキンソン認知症複合 / 血液バイオマーカー / SIMOA / PET タウ / PET / タウ / パーキンソン症候群 / 認知症 / Immunomagnetic Reduction / ALS / PDC / プロテイノパチー
【研究成果の概要】
我々は紀伊ALS/PDCの髄液でAβは減少し総タウ、リン酸化タウは増加しない、という結果を得ている。(J Neurodegenerative Diseases 2013) しかしながら、髄液検査は侵襲性が高く簡便な血液バイオマーカーの開発が求められている。本研究では、紀伊 ALS/PDCの生前診断に有用な血液バイオマーカーの開発を目指す。本疾患では脳内にタウ、α-synuclein 、TDP-43蛋白が多重蓄積するため、血液中でこれらの蛋白質を検出できれば、近い将来の臨床研究に向けた生前診断法の確立に結びつけることができる。当初、台湾のベンチャー企業であるMagQu(磁量)が開発した超高感度磁気検出システム (Immuno Magnetic Reduction; IMR) を用いて、タウ、α-synuclein 、TDP-43およびAβの測定を試み、血液中の特異的バイオマーカーを探索する計画であった。しかしながら、2019年度中にIMRでは、標準試料を用いた測定でバリデーションが十分に取れないということが判明した。従って、IMR と平行して測定を行う予定であった高感度ELIZA法 SIMOA (Single Molecular Assay)に切り替えて血液バイオマーカーの同定を行うこととした。2018年度は、本研究の倫理申請承認、検査対象者をリクルートするための患者レジストリの整備、PBB3リガンドを用いたタウ PET 解析を行った。2019年度は、SIMOA 用の血液サンプルの採取に向けたマニュアルを作成しタウ PET解析を行った3名を含めた11名の患者について検体を収集した。2020年度は、SIMOAを用いた解析を開始し、2021年度に各蛋白質の解析結果を得た。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
森本 悟 | 三重大学 | 医学系研究科 | リサーチアソシエイト | (Kakenデータベース) |
葛原 茂樹 | 鈴鹿医療科学大学 | 看護学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)