RNA結合タンパク質Mex-3Bによる腸内細菌叢の制御を介した代謝制御機構の解明
【研究キーワード】
腸内細菌 / 代謝 / 腸内細菌の培養
【研究成果の概要】
本研究では、RNA結合タンパク質Mex-3Bが腸内細菌叢を制御することで個体の代謝を制御しているという知見を基に、①インスリン感受性に影響を与える細菌の同定および②Mex-3Bによる腸内細菌叢の制御機構の解明を目的として解析を進めてきた。①に関しては、糞中DNAに対するホールメタゲノムシーケンスにより、in silicoレベルではあるが菌を複数同定することができた。②に関しては、腸上皮細胞内免疫細胞に対するsingle cell RNA-seqにより、複数の細胞群の存在比が変化していることが明らかになった。
【研究の社会的意義】
腸内細菌叢は疾患や基礎代謝などに大きな影響を与えることが明らかになっている。しかしながら、腸内細菌叢に含まれる菌のうち、実際にどのような菌が有用なのか、また、なぜそれらの菌が腸内に存在しているかなどはあまり明らかになっていない。本研究では、基礎代謝の向上に寄与する可能性がある菌を複数同定することができるだけでなく、なぜ腸内でその菌が増えるのか、その制御機構の一端を明らかにすることができた。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)