免疫複合体病における治療ターゲットとしての活性酸素種及びNO,CO,H_2Sの解析
【研究分野】皮膚科学
【研究キーワード】
アルサス反応 / 活性酸素種 / 一酸化窒素 / 一酸化炭素 / 硫化水素 / Arthus reaction / Carbon monoxide / Nitric oxide / Hydrogen sulfide / Immune complex disease
【研究成果の概要】
今回我々は炎症の代表例である免疫複合体病の一つであるアルザス反応の動物モデルを用いて炎症におけるHydrogen sulfide(H_2S)の役割を検討した。H_2Sの供給源としてNaHSを選択し、野生型マウス腹腔内に投与したところ有意に炎症反応を抑えた。また接着分子の一つであるselectinの欠損マウスを用いた同様の実験にてE-, P-selectin欠損マウスではH_2Sの炎症抑制作用は認められたが、L-selectin欠損マウスでは認められなかった。同様の結果は3種のselectinに対する抗体を用いたblocking studyでも認められた。即ちH_2Sは炎症において抗炎症性に働き、その働きはL-selectinを介して行われる事が明らかになった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
佐藤 伸一 | 東京大学 | 医学部附属病院 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2008 - 2010
【配分額】4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)