中心体複製開始の分子制御機構を利用した新たな抗癌剤開発
【研究キーワード】
中心体 / 染色体不安定性 / 発癌 / 中心体複製 / 繊毛病 / 男性不妊 / 発育不全 / 不妊 / 中心小体 / PCM / PLK4 / 母中心小体 / シグナル伝達 / 染色体安定性 / 数理解析 / 小頭症 / 抗癌剤 / 中心体過剰複製
【研究成果の概要】
中心体数の異常は染色体不安定性を惹起し、癌の悪性度を高める。このため正常細胞では中心体複製は厳密に制御されるがその分子機構は不明である。本研究では中心体複製期に起こる中心体複製制御分子の中心体移行機構の解明を目指し研究を行った。その成果として同移行に関わる領域と、同移行を制御する新たな分子群の特定に成功した。またこの中心体移行の根底にある基本原理を利用した抗癌剤開発も試みており、有望なシード化合物の同定にも成功した。
【研究の社会的意義】
中心体の構造的・機能的異常は発癌リスクを高めるだけでなく、繊毛病または男性不妊等の主要因となる。このため中心体の機能およびその複製機構を明らかにすることは上記疾患の病態メカニズムの解明にも繋がる。そこで本研究では中心体複製期に起こる中心体複製制御分子の中心体移行機構の解明を目指して実験を実施し、同機構の根底になる基本原理を解明することに成功した。更にこの基本原理を利用することで抗癌剤として有望なシード化合物の同定にも成功した。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)