マルチオミックス解析による大動脈瘤破裂の血管リモデリング機構解明
【研究キーワード】
大動脈瘤 / ラマン分光法 / 多変量解析 / 細胞外マトリクス / 多変量スペクトル分解 / RNA-seq法 / 胸部大動脈瘤 / 大動脈瘤破裂
【研究成果の概要】
本研究は、大動脈瘤破裂モデルマウスにおいて、大動脈瘤破裂直前のシグナル探索のために、血管の位置ごとや継時変化による血管壁の構造変化を解明する。本年度は、野生型マウスと大動脈瘤破裂モデルマウスの薬剤投与群と非投与群について、組織学的な解析を行なった。組織学的解析から、それぞれの条件のマウスにおける血管壁構造の違いを同定した。ラマン顕微鏡による測定と、空間RNAseqを行う切片位置について、組織学的解析結果から検討を行なった。
また、ラマン顕微鏡と空間RNAeqについてはそれぞれの大動脈組織に対する条件検討を行なった。ラマン顕微鏡における検討事項としては、レーザー強度、露光時間、解像度について行った。ラマンイメージングとスペクトル分解が行えるよなS/Nのよい最適な条件の検討を行なった。血管壁ごとの部位特異性を調べるため、広域条件や測定エリア数の検討を念入りに行なった。ラベルフリーラマンイメージングは、これまでの研究で同定した、弾性線維、膠原線維、アグリカン、ヴァーシカン、核について作製を行なった。空間RNAseqについては、微小組織における1細胞RNAseq解析のため、まずは血管1切片における条件と、レーザーマイクロダイセクションによる微小組織における条件の検討を行なった。レーザーマイクロダイセクションにおいては、どの程度微小なところまで切り出しが可能なのかの検討を行なった。微小組織取得後はRNAseqを行い、遺伝子発現情報が得られるかの検討を行なった。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究
【研究期間】2021-04-01 - 2025-03-31
【配分額】4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)