再生エネルギー等利用促進のための法的および社会的諸条件の検討―CPRsの視点から
【研究分野】新領域法学
【研究キーワード】
再生可能エネルギー / 天然資源 / コモン・プール・リソース / CPRs / 共有資源 / コモンズ / 共同所有 / 持続可能な利用 / CPRs
【研究成果の概要】
本研究では、再生可能エネルギー資源や希少な金属資源(レアアース)等という、利活用が促進されつつある天然資源の法的性質について多面的に検討し、また、コモン・プール・リソース(CPRs:共有資源)と捉えることで正義・衡平(公平)および公益性をも担保した利活用の設計を、以下の2点から標ぼうした。
1)法政策からは、①脱炭素化対応をはじめとするE(環境)、S(社会・人権)、G(ガバナンス)経営が求められていること、②近隣住民との争訟分析、③FIT制度および2030エネルギーミックスの検討。
2)コモンズ研究からは、神戸、山梨、岐阜および北海道における地域住民を巻き込む環境配慮型の市民活動等に注目した。
【研究の社会的意義】
再生可能エネルギー資源に係る多面的検討として、本研究が出せた成果で注目すべきものは、以下のものである。いずれも現在進行形かつ実践的なものといえる。
1)法政策からは、①太陽光発電事業および風力発電事業における近隣住民と事業者との訴訟リスクの検討(神山、高田)、②再エネ導入および推進のための補助金制度と自治体行政のあり方検討(神山)、③安全性と持続可能性に配慮したエネルギー利用のあり方検討(高田)。
2)コモンズ研究からは、神戸(兵庫)における森林利用(三俣)、富士山北東麓における森林利用(齋藤)、木質バイオマスに関し山梨県山中湖村における薪需要把握等(齋藤等)。
【研究代表者】