GnRHサージ発生中枢による排卵制御機構の全容解明
【研究分野】動物生産科学
【研究キーワード】
繁殖 / 反芻家畜 / 細胞株 / GnRHニューロン / キスペプチンニューロン / 獣医学 / 畜産学 / 生理学 / 脳・神経 / 細胞・組織 / 応用動物 / 神経科学
【研究成果の概要】
ウシの最も重要な繁殖障害のひとつである卵胞嚢腫の主な原因は、排卵を誘起するGnRH(gonadotropin-releasing hormone)サージ発生中枢の機能不全であるとされるが、特に家畜におけるサージ発生中枢メカニズムはほとんど解明されていない。本研究は、反芻家畜のGnRHサージ発生中枢制御機構を解明することを目的とした。反芻家畜の繁殖中枢機能を細胞レベルで解析できる、ヤギ視床下部由来の細胞株(排卵中枢キスペプチンニューロン細胞株、卵胞発育中枢キスペプチンニューロン細胞株、GnRHニューロン細胞株)の樹立に成功した。
【研究の社会的意義】
本研究で樹立したヤギのキスペプチンニューロン細胞株およびGnRHニューロン細胞株は、家畜で唯一の視床下部由来神経細胞株であり、ウシを含む反芻家畜における繁殖中枢制御メカニズムの解析や、繁殖制御剤の開発に利用できる。その結果、反芻家畜の中枢性繁殖障害の発症機序が解明され、ウシの受胎率向上に資する新たな治療法が開発されると期待できる。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(A)
【研究期間】2016-04-01 - 2020-03-31
【配分額】23,790千円 (直接経費: 18,300千円、間接経費: 5,490千円)