地方政府は民間中小企業の成長を促進しているか?中国上海市のサンプル調査分析
【研究分野】応用経済学
【研究キーワード】
私営企業 / 官民癒着 / 経済発展 / 腐敗 / プロビットモデル / 地方政府 / 私有企業
【研究成果の概要】
移行国での政府と民間私営企業との関係について、「三つの手」というアプローチ(or発展モデル)がある。援助の手が働いていると言われる中国における私営飲食業の現状を、官民癒着との視点から統計的に考察した。プロビット・モデルによる分析結果は、次の通り。
肯定派,勝ち組,程度別腐敗,腐敗勝ち組を織別する要素として,「立入検査の頻度」,「利潤をコネに使うつもりの有無」,「幹部友人の多寡」,「努力・法律・コネに対する認識」,「共産党員かどうか」,「入党希望の有無」といった援助の手ばかりでなく,腐敗とも関わりうるものを想定した.プロビット・モデルで分析した結果,「利潤をコネに使うつもりアリ」,「幹部友人が多い」,「法律無視コネ派」が識別するのに有力であり,「立入検査の頻度」では結果が分かれた。
「援助の手」という発展モデルでは、官民癒着が不可避的に存在しており、その実態を浮き彫りにした研究成果だと思う。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2005 - 2007
【配分額】1,800千円 (直接経費: 1,800千円)