次世代の自然風景地の保護と利用
【研究キーワード】
自然風景地 / 自然保護 / サイバーフォレスト / デジタル / 観光利用 / 保護 / 利用 / オンライン / 次世代 / 芸術 / 保護と利用 / 倒木更新 / インターネット / 科学と芸術 / 文学 / ICT
【研究成果の概要】
サイバーフォレスト(以下CF)の自然風景地音声映像モニタリングシステムを2021年4月より翌年3月の通年にわたり運用し、ライブ映像音を提供しつつそのアーカイブ公開を継続した。この自然地のデジタルアーカイブ情報とライブ映像音の提供、つまりインターネット上のデジタルな自然情報に、自然地から離れている都市住民が触れることが、自然への意識をどう変化させ、現地に行かずとも自然風景地を保護し利用していると感じられるのか、といった意識変容に関する考察に向けて以下の研究を実施した。
1.研究協力者随筆家青木奈緒氏は昨年度に続き「森へ」と題した随筆3編を執筆した。文学作品の読者は現地に行かずとも遠隔の自然地に触れることができる。3編を研究分担者と共有し、青木氏との意見交換から自然地の芸術表現に関する定性的な知見を得た。
2. 2021年5月にオンラインワークショップを開催した。遠隔地の音のみを聴いてその場所の環境を想像し文章で表現させ参加者間で共有した後に現地画像を提示し、想像との共通点相違点の自由記述後に参加者間での議論を行った。これら文字データから定性的な知見を得た。
3.2021年11月研究協力者サウンドエンジニア岡田晴夫氏が、東京大学北海道演習林前山保存林モニタリング地点および湧水池での自然音体験と録音を実施し、オンライン配信音との比較用データを収集した。
4.2022年3月学生・院生・若手社会人を対象にオンラインワークショップを開催した。CF概要を説明し、CFのアーカイブ映像を用いたクイズと開花観察等を体験後、グループディスカッションを通してCFの活用アイディア検討を行った。5.同月オンラインシンポジウムを開催し、芸術表現による自然風景地の捉え方とその特徴や意義、効果などについて、芸術家と研究者の双方から話題提供および両者交えての議論を行った。
【研究代表者】