ヒト臓器モデルを用いた分子細胞生物学的手法による機能性食品成分の探索と機能解明
【研究キーワード】
iPS細胞 / 小腸オルガノイド / Caco-2細胞 / レンチウイルス / CYP誘導 / スクリーニング / ゲノム編集 / ヒト小腸オルガノイド / CRISPR/Cas9 / オルガノイド / 食品成分 / 分子細胞生物学
【研究成果の概要】
生理機能が高いとされるヒト小腸オルガノイドを用いた解析を行った。サイトカインを恒常的に発現するL細胞の培養上清を使用し,オルガノイド培養のコストの大幅な削減,および高効率な遺伝子導入に成功した。薬物代謝酵素の誘導,糖取り込み,カイロミクロン分泌といったヒト小腸で重要な生理機能は,従来の株化細胞であるCaco-2細胞では低いが,オルガノイドより作製した単層の腸管上皮細胞では高いことが示された。
【研究の社会的意義】
小腸オルガノイドの利用には,手間に加え膨大なコストを要する。本研究では、培養コストを従来よりも1/100に低減させ,さらに実験者誤差が生じにくい操作方法の確立に成功した。また,小腸オルガノイドでは様々な代謝機能が従来の細胞に比べて高いことを具体的に示した。以上の結果は,特に基礎研究におけるオルガノイドの活用を促進し,これまでに見出せていないヒトバイオロジーの解明に大きく貢献することが期待される。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)