早期自動防除・除草による農薬施用低減の研究
【研究分野】農業機械学
【研究キーワード】
早期防除 / 除草剤 / 減量施用 / 自律走行 / 機械除草 / 画像処理 / 防除 / 除草 / 農薬施用低減 / 環境 / 初期防除 / 初期除草 / 微少画像 / 作業ツール / ロボット
【研究成果の概要】
将来の作業自動化への展開を前提として、除草剤の顕著な減量効果が期待できる施用方法について検討した。今回は、雑草への薬剤直接施用の効果を調べた結果について報告する。1995年4月〜12月に実施した実験では、要因として、雑草の種類(4水準)×除草剤の種類(3水準)×施用時期(3水準)×施用方法(3水準)×薬液濃度(3水準)×反復(10)を設定した。いずれの場合も〈全面散布〉の効果が高かったが、提案した〈塗布〉や〈注入-最大920倍の施用効果比が得られた〉の効果も比較的高いといえた。この場合、雑草の生育時期や除草剤の種類を選ぶことが重要であった。以上のことから、必ずしも雑草を枯死させる必要がなく作物との間に生育差を与えるだけでよいとするならば、今後本提案方法の実用化は十分考えられる。
一方、除草剤散布に対する規制から薬剤散布から機械式除草に移行する傾向にある。そのための雑草認識手法ならびに自律走行の手法が重要となる。そこで、葉菜類畑における位置認識技術として圃場内で走行する場合の畝間における位置認識技術について研究を進めた。作物列画像を色変換(HSI変換)して、色相より2値化条件を求める。2値化条件は判別分析法により行った。2値化画像で畝間と作物列との境界線をハフ変換で求める。消失点の座標ならびに直線のパラメータを3次元透視変換して自己位置を推定を行った。その結果、方向角度の誤差で0.5°以内、偏差で2cm以内で求めることが出来たため、自律走行の制御には十分であることが確認できた。
【研究代表者】