タンパク工学を用いた老化におけるシナプス周囲コラーゲンの役割の解明
【研究キーワード】
タンパク / 脳 / 老化
【研究成果の概要】
ECMはすべての組織に存在する非細胞性の構成要素である。生化学的(分子シグナリング 伝達の誘発・仲介)および生物力学的(物理的な足場)の両面で機能すると考えられている。これまで、ECMをコードする遺伝子を欠損させる研究により、ECM が発達(認知機能獲得)段階でシナプス可塑性に影響を与えることが示されてきた。しかし、老化(認知機能低下)における脳ECMの機能については未解明な点が多く残されている。本研究では、神経科学・ 老化・生物力学をそれぞれ専門とした学際的なチームが、国際共同研究を行うことにより、コラーゲンに代表されるシナプス周囲のECMを観察・操作する技術を研究開発することを目的とする。この目的を達成するために、初年度はweb会議による議論を進めた。国際共同研究のために行うべき渡航および実験については、COVID-19感染拡大防止の観点から延期を余儀なくされたが、基礎研究はそれぞれの研究室で進めることを目標に、アクションプランを具体化した。その結果としてウイルス遺伝工学を用いたECMあるいはECM分解酵素のin vivo発現系、マウスモデルの導入を進めた。また、国際共同研究先との議論に基づき、本研究に用いるツールの in silico設計を完了させ、生産に着手した。さらに、マウスモデルの搬送・搬出・受入手続きのためにMTA契約を締結した。国際共同研究先への出向計画も具体化し、来年度早期に行うことが決定した。これらの準備は次年度に行う実験計画の重要な基盤となる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
早野 元詞 | 慶應義塾大学 | 医学部(信濃町) | 特任講師 | (Kakenデータベース) |
奥田 覚 | 金沢大学 | ナノ生命科学研究所 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
【研究期間】2021-10-07 - 2025-03-31
【配分額】18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)