C.elegans姉妹種を用いた小分子RNAによるトランスポゾン制御機構の解明
【研究キーワード】
ゲノム / トランスポゾン / small RNA / 進化 / ゲノム構造進化 / C. elegans / 姉妹種 / 比較ゲノム / トランポゾン / 近縁種
【研究成果の概要】
トランスポゾンは生物進化を助長する一方で、トランスポゾンの転移活性はゲノム損傷ひいては致死を引き起こすため、真核生物はSmall RNAによるRNAサイレンシング機構を駆使してトランスポゾンを抑制する。近年発見されたC. elegansの姉妹種C. inopinataは、C. elegansの約2倍の体サイズをもち、C. elegansとは大きく異なる生殖様式や生態を有している。C. elegansとのゲノム比較により、C. inopinataのゲノムにはトランスポゾンが特徴的に多く存在し、さらに、C. inopinataはSmall RNAを制御するergo-1パスウェイが欠失していることが分かった。本研究では、C. elegans-C. inopinata比較解析系を用いて、トランスポゾンによるゲノムの構造進化、さらにそれを制御するsmall RNA機構を明らかにすることをゴールとし、以下の研究方法により、生物情報学と生化学、遺伝学的解析を行う。
・C. inopinataの発達ステージごとのsmall RNA発現解析
・C. inopinataのArgonauteのインタラクトーム解析
・野外分離株を用いたC. inopinataのゲノム進化解析
以上により、C. inopinataにおける、small RNA パスウェイとsmall RNAによるトランスポゾン制御機構を理解し、C. elegansとの比較により進化学的理解を得る。さらに、野生採取株のゲノム解析により、C. inopinataにおけるトランスポゾンによるゲノム進化の現状を明らかにする。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
平形 樹生 | 東京大学 | 大学院理学系研究科(理学部) | 助教 | (Kakenデータベース) |
佐藤 薫 | 東京大学 | 大学院理学系研究科(理学部) | 助教 | (Kakenデータベース) |
塩見 美喜子 | 東京大学 | 大学院理学系研究科(理学部) | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2023-03-31
【配分額】17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)