無機材料の構造制御による新機能の創製
【研究分野】無機工業化学
【研究キーワード】
研究発表会 / 無機材料 / 構造制御 / 機能制御 / 固相反応 / 液相反応 / 気相反応 / 情報交換
【研究成果の概要】
本研究は,固相反応による無機材料創製,液相反応による無機材料創製,気相反応による無機材料創製の3つのグループから構成されており,新しい無機材料を創製することを目的とした。そのために,平成13年度は以下のことを行った.
(1)固相反応グループでは,高熱伝導率と低誘電率を併せ持つAlN系材料を創出し,引き下げ法によりLi_2B_40_7単結晶とLiNbO_3単結晶を育成し,固相反応法によりLi_3N-Mg_3N_2系化合物を合成し,高圧合成により層状結晶β-MNX(M=Zr, Hf ; X=Cl, Br, I)を作製した.また,金属アルコキシド溶液をプラズマ中へ噴霧してTiN/AlN複合膜を作製し,急速加熱合成によりゼオライトと低熱膨張性セラミックスを複合化した.さらに,リチウム電池用Li合金-Li_<2.6>Co_<0.4>N合金複合電極を開発し,Si単結晶にパルスレーザー照射した時の過渡的な現象を観察した.
(2)液相反応グループでは,スピノーダル相分離構造のTiO_2薄膜電極を作製し,ゾルゲル法により微小で高機能なフォトニック結晶および超撥水-超親水微細パターンを作製し,溶液中の直接パターンニングによりLiCoO_2膜などを作製した.また,タングステンブロンズ型(Sr, Ba)(Nb, Ta)_2O_6配向薄膜を作製し,Ca_<12>Al_<14>O_<33>単結晶を育成した.さらに,超短パルスレーザーにより非線形光学結晶LiNbO_3をガラス中に析出させ,自己組織膜を利用してTiO_2薄膜を選択的に析出させ,SiC繊維/酸化物マトリックス複合材料を作製した.
(3)気相反応グループでは,高密度記録用Fe_16N_2微粉体を作製し,Si_3N_4-TiN系複合粒子からのナノ複合構造を形成した.また,パルス通電焼結によりBi層状構造強誘電体やB_6Oを作製した.
(4)研究発表会(45名参加)を開催し,上記(1)〜(3)に関する情報交換を行った.
【研究代表者】