知識を用いた大規模構造物のメンテナンス用プロダクトモデル自動作成技術の研究
【研究分野】船舶海洋工学
【研究キーワード】
アズビルトモデリング / 点群処理 / 3次元CAD / メンテナンス / レーザスキャナ / 測量 / 形状処理 / 3次元形状処理 / アズビルト / 3次元計測 / メッシュモデル / 点群計測 / 曲面当てはめ / 点群クラスタリング / out-of-core / as-built
【研究成果の概要】
長寿命の大型構造物である船舶,生産設備,海洋構造物,発電プラント,化学プラントなどの改修や保全の作業を円滑に行うためには,不適切な部品取り付けや予期しない作業が発生しないように,予め計算機シミュレーションを行っておくことが有効である.しかし,メンテナンスを必要とするような古い構造物には,シミュレーションの入力となる3Dデータが存在しないという問題がある.本研究では,大規模構造物用のレーザスキャナを利用した3次元計測に基づいて,効率的に3Dモデルを作成する手法を開発した.
本研究では,以下の開発を通して,大規模構造物の計測データから高品質な3Dモデルを作成することができた.
(1)数千万点から数億点規模の大規模点群を容易に操作できるストリーミング形式の点群処理ツール群を開発した.ストリーミング形式とは,処理の対象となる頂点のみを限られたメモリ内に保持しておくための方法である.(2)ノイズや異常値の大きい点群に対して,ロバスト推定に基づく平滑化手法を開発した.それにより,高品質の3Dメッシュモデルを作成することが可能となった.(3)プラントや艤装には,パイプなどの定型的なモデルが多い.そこで,点群やメッシュから,定型的な部品を抽出できるセグメンテーション手法を開発した.(4)点群やメッシュの頂点から,曲面式を算出するためのツール群を開発した.(5)点群,メッシュ,ソリッドモデルが統合的に扱えるプラットフォームを開発した.
また,現状の改善案を練っていくためには,計測した対象物のメッシュモデルを設計者が容易に変形できることが望ましい.本研究では,点群計測で作成されたメッシュモデルに対して,設計制約を保持しながらインタラクティブに変形するための手法も併せて開発した.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
大和 裕幸 | 東京大学 | 大学院・新領域創成科学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
稗方 和夫 | 東京大学 | 大学院・工学系研究科 | 助教 | (Kakenデータベース) |
|
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2005 - 2007
【配分額】16,380千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 1,380千円)