社会運動組織の内部環境と外部環境についての社会学的研究-神奈川県逗子市池子米軍家族住宅建設問題を事例にして
【研究分野】社会学(含社会福祉関係)
【研究キーワード】
社会運動 / 民主主義 / 在日米軍 / 環境保護 / 環境問題 / 池子米軍住宅建設問題 / 住民運動 / 在日米軍問題 / 市民運動 / 主婦 / 池子米軍住宅建設反対運動 / 環境社会学 / 女性 / 地方自治
【研究成果の概要】
4月から7月までは、前年度の面接調査記録の整理・分析ならびに、それ以前に収集した調査データの整理・分析を進めた。これに基づいて、10月末実施の郵送(パネル)調査のため、8月末から過去に実施した対象者から再調査対象者を選定(1600人)、10月実査に入った。11月末までに574票を回収し、12月から集計・分析作業に入った。対象者の構成は、87年および89年にアンケート調査を実施した逗子市民と、87年ならびに91年に面接調査を実施した運動に関わる人々とからなっている。また、これより先、9月には、これまで面接調査を実施してこなかった運動の流れにある人への聞き取りを行った。
郵送調査は、二種類の形成から成っている。A票は、90年以降の市レベルの選挙における投票行動ならびに所属団体についての調査(552票)、B票は、池子米軍住宅建設反対運動終焉についての自由回答による調査、であった(537票)。ともに分析途中であるが、B票からは、運動終焉についてはっきりと二種類の考え方があることがわかった。A票からは、90年の市議会議員選挙から、92年の市長選挙、94年の市議会議員選挙、94年末の出直し市長選挙に至る4選挙における、投票行動の推移傾向が読み取れる。逗子市民全般から選んだ対象者についても、87年、89年のデータで得られた投票傾向による対象者を層化し、これを今回の時系列的変化で見てみると、かなり著しい傾向の区別を見ることができた。さらに、運動に参加していた人について、このことを見ると、より著しい傾向を見ることができ、運動体が、まさに解体していった過程を再構成する重要なデータを得たことがわかる。『逗子の市民運動』と題して、過去の調査記録・論文も含めた著書が本年11月に出版される。
【研究代表者】
【研究種目】一般研究(C)
【研究期間】1994 - 1995
【配分額】1,600千円 (直接経費: 1,600千円)