計測融合解析によるドリルビット挙動把握と機械学習による掘削状態識別への展開
【研究キーワード】
海洋掘削 / 機械学習 / 掘削データ / ドリルパイプダイナミクス
【研究成果の概要】
1.ドリルビット接地荷重変動解析において,ドリルパイプ縦振動数理モデルの構築を行い,過去に実施した科学掘削のドリルパイプ編成にて試解析を行った.大深度掘削においては、ドリルパイプ弾性影響により,船上掘削データにより推算・監視されているドリルビット接地荷重変動より大きな変動が生じることを示した.
2.ドリルビット挙動解析において,掘削地層の摩擦特性とドリルビットの接地荷重が支配的なパラメータとなる.そこで,ドリルパイプ上端変動の下端への伝搬縦振動を加味したドリルビット回転挙動数理モデルの構築を行い,仮編成にて数値解析を実施し,縦振動伝搬の有無によるドリルビット挙動の影響の考察を進めた.
3.計測融合解析に向けて,掘削データ取得システムの開発を開始した.掘削船の掘削システムに対応した,掘削データ取得装置のシステム概念検討,掘削データの取得インターフェイス規格やフォーマットの検討,掘削データの伝送プロトコルやフォーマットの検討,および、データ伝送受信インターフェイスの検討を行った上で,掘削データ取得を行う受信ソフトの開発を行った.
4.機械学習においては,教師データとなる過去の科学掘削航海における取得可能な船上掘削データや地層サンプルに関する情報の収集を行い,一部のデータを取得し,教師データの作成を開始した.また,掘削データを教師データとした,掘削地層予測に関する多クラス分類機械学習プログラムの開発を行った.
【研究代表者】