Discovery Sagaサイレントキーワード俯瞰

意匠設計 / 感性 / 形状情報 / 形状モデリング / 高品位意匠形状 / High Quality Style Form

企画・コンセプト設計のプロセスにおいて,簡便にそして迅速に三次元ソリッドモデルを構築するためのシステムおよび意匠設計における創造活動を支援するシステムが望まれており,本研究では,これらの要求に応えるために,「感性フィーチャに基づく意匠設計支援および形状情報に基づく工学的評価システム」の試作開発を行うことを目的として遂行された。
本研究は,平成12年度と平成13年度の2ヶ年に渡って実施され,以下に示す研究実績が得られた。
(1)三次元デジタルモデル簡易・迅速構築システムの開発
スケッチ,バーチャルクレイモデル,ラフ実モデル,断面輪郭制御構築簡易モデルから3次元デジタルモデルを簡易にかつ迅速に構築する三次元デジタルモデル簡易・迅速構築システムの開発を行った。
(2)感性フィーチャの抽出とフィーチャに基づく美形状化システムの開発
意匠製品形状を分析し,全体形状,部分形状,キャラクタライン,ハイライトのフィーチャ(特徴)を抽出するとともに,抽出されたフィーチャに基づき形状を修正・変更するシステムの開発を行った。
(3)意匠形状を工学的に評価する形状情報の抽出と評価システムの開発
意匠形状を工学的に評価するため,微視的形状情報として形状基本量を,また,巨視的形状情報として形状統計量を独自に提案し,それらに基づいて形状を評価するアルゴリズムを開発し,コンピュータにシステムとして実装した。
(4)システムの統合と評価
3つのサブシステムを統合して目的とするシステムを構築し,評価実験を行った。また,2カ年の研究のまとめを行った。

意匠設計 / 感性 / 感性言語 / 形状モデリング / 高品位意匠形状

本研究は,以下の目的に対して,平成11年度および平成12年度において実施された。
(1)意匠形状を感性的に表現する言語(視覚感性言語)の解析と抽出
(2)視覚感性言語により駆動可能な意匠形状設計支援システムの開発
(3)意匠形状高品位化システムの開発
得られた研究実績概要は下記のとおりである。
(1)デザイナーがデザイン活動の中で用いている意匠形状を視覚感性的に表現する言語(本研究では視覚感性言語と定義)を抽出し,その言語が形状に及ぼす定量化パラメータを導出した。
(2)上記(1)で抽出された視覚感性言語とそれにより制御される工学的形状パラメータを対応づけ,視覚感性言語で形状制御するためのパラメータを明らかにした。
(3)視覚感性言語を用いて形状制御パラメータを変化させることにより,形状のモデリングと形状の修正・変更が可能な意匠形状設計支援システム(視覚感性言語駆動型意匠形状設計支援システム)の概念設計を行った。
(4)視覚感性言語駆動型意匠形状設計支援システムの基本設計・詳細設計を行い,同基本設計・詳細設計に基づきシステムの開発を行った。
(5)視覚感性言語および形状制御パラメータにより,モデリングされた形状をハイライト曲線,曲率分布などの工学的パラメータを用いて,曲面形状を高品位化するためのシステム(意匠形状高品位化システム)の概念設計を行った。
(6)意匠形状高品位化システムの基本設計・詳細設計を行い,目的としている視覚感性言語駆動型意匠形状設計支援高品位化システムを構築した。

【研究分担者】
池田満	デジタルプロセス(株)	第一開発部	部長(研究職/">(Kakenデータベース)
松岡由幸	慶應義塾大学	理工学部	助教授	(Kakenデータベース)

【研究分担者】
松岡由幸	慶應義塾大学	理工学部	助教授	(Kakenデータベース)