軟質粒子分散強化材の塑性加工に伴う粒子変形・分解挙動の評価と応用
【研究分野】構造・機能材料
【研究キーワード】
粒子分散強化 / 延性破壊 / 加工硬化 / 塑性加工 / ボイド生成 / 局部伸び / 軟質粒子 / 塑性変形 / FE-SEM / 加工軟化 / 延性 / 転位密度 / 構造・機能材料 / 機械的性質 / 鉄鋼材料 / 析出強化 / 強ひずみ加工 / 電気抵抗 / 軟質粒子分散鋼 / Cu粒子 / 析出 / 分解 / 不均一変形 / ナノボイド
【研究成果の概要】
鉄鋼材料の高強度化に利用される分散粒子のうち、本研究では鉄基地に対して軟質であるCu粒子の変形と破壊における役割について調査を行った。炭化物や窒化物などの一般的な硬質分散粒子は、それを基点として破壊を誘発するため、高強度化には有効であるが、延性は著しく損なう傾向にある。しかし、軟質Cu粒子は、鋼の延性をあまり損なうことなく強度を上昇させることを可能にすることを明らかにした。その理由として、材料の冷間加工に伴い粒子自身が塑性変形、高ひずみでは分解を生じて、粒子界面近傍での応力・ひずみ集中を軽減する機構を明らかにした。得られた知見は、鋼のさらなる高強度化に重要な指針を与えることを示唆している。
【研究代表者】