安定同位体の分離と応用
【研究分野】エネルギー学一般・原子力学
【研究キーワード】
同位体分離 / 同位体効果 / 安定同位体 / 質量分析 / NMR / ウラン濃縮 / 熱拡散 / 同位体利用
【研究成果の概要】
本年度、3回の研究集会を東工大原子炉研で開催し、安定同位体の分離技術や利用・応用分野等について、分担者や、関係者の協力を得て、次のような調査活動を行なった。
(1)同位体の物理化学に関する最近の研究動向調査:
同位体分離・分析技術の基礎となる、同位体の物理化学的特性、平衡・反応速度の同位体効果等の中で特に異常同位体効果に注目し調査した。
(2)同位体分離に関する最近の技術調査:
最近進歩が著しい、レーザーウラン濃縮、化学法ウラン濃縮、深冷壁熱拡散、プラズマ分離法等種々の同位体分離プロセスについて最近の新しい試みを調査した。
(3)同位体分析に関する最近の技術調査:
種々の質量分析計、可視発光分光法、NMR、等各種分析技術の安定同位体応用について調査した。
(4)安定同位体利用の現状調査:
農業、医療、工業、において製造、研究開発、諸試験等に使用される濃縮(安定)同位体について調査し、学術誌に発表した。
(5)新しい同位体利用分野と同位体分離技術適用分野の調査:
2重ベータ、ニュートリノ研究への同位体の応用について調査した。
(6)共同研究、国際研究集会の計画及び重点領域研究提案準備:
上記調査活動に基づき、異常同位体効果の研究を国際共同研究とすることを提案し、プラズマ同位体分離については国内の研究連絡会を作ることを提案した。また安定同位体の利用に関する国際会議を、1996年開催することを提案した。
【研究代表者】