資源循環型農場を対象とした土-水-植物分野の連携による環境保全型圃場管理法の創出
【研究分野】農業土木学・農村計画学
【研究キーワード】
物質循環 / 水環境 / モニタリング / 草地 / リモートセンシング / 画像解析 / ラジコンヘリ / 圃場管理 / 生物生産情報 / 画像分析
【研究成果の概要】
近年,農業においては安全・安心な食料生産と自然環境との調和,資源のリサイクルが求められている。その中で循環型畜産においては,家畜の他に土と水と植物(飼料作物)ならびにそれらの管理作業との連携した形での評価手法が課題である。そこで,本研究では,土環境,水環境,植物環境,生物生産情報それぞれについて検討と評価を行い,環境保全型の圃場管理方法ならびに指標の提案を行うことを目的としている。
最終年度は,調査試験対象地として資源循環型農業の有機牛肉生産を実施している青森県の横浜牧場を中心に継続で調査研究を実施し,さらに,学会などで研究成果を公表し,最終報告書の取り纏めを行なった。
1)水環境の把握:牧場場内ため池と周辺河川ならびに放牧草地において降水量,流量,地下水,水質を調べ,水文水質学的見地からの実態を把握し,さらに放牧が水質に及ぼす影響にについて評価検討を行った。
2)土壌・植物環境の把握と空間データのモデリング:圃場情報の中でも,草丈や収量などの作物の生長量,土壌特性などの情報を入手した。
3)ラジコンヘリによる空撮システムの開発と評価:ラジコンヘリとステレオ撮影による簡易4バンドカメラスステム開発し,調査対象牧場において空撮を行い,牧草地のNDVI値を求めた。
4)循環型畜産における物質収支の把握と評価:調査試験対象牧場ならびに近隣の牛の飼養をこなっている草地・牧場において,堆肥,乾草などの処理と利用の実態を調べ,窒素を指標とした物質収支の検討を行なった。
【研究代表者】