都市化に伴う熱環境変化の分析
【研究分野】環境動態解析
【研究キーワード】
ヒートアイランド / 土地利用 / GPS / エネルギー利用 / 開放水面 / 植生 / 粗度 / 埋立 / 移動計測 / 熱環境
【研究成果の概要】
都市の熱環境の変化は、土地利用変化と、人工的なエネルギー利用の変化に起因している。土地利用変化としては、(1)土壌からコンクリートなどのハードサーフェスへの改変、(2)緑被地の減少、(3)開放水面の減少、(4)地面の粗度の増加、(5)風道の滅失などがあげられる。ハードサーフェス化、緑被地の減少、開放水面の減少は、地中の水分の減少、湿度の低下をもたらし、ヒートアイランド形成の大きなファクターである。今回の研究では、ミクロな土地利用や、埋め立てによる開放水面の減少がヒートアイランドと大きく関係していることがわかった。特に、GPSを用いた移動観測システムを用いることにより、定量的な把握が可能となった。建物の高層化は粗度の増加と風道の滅失をもたらし、これもヒートアイランド生成の大きな要因となる。
一方、人工的なエネルギー放出としては、気温上昇に伴うエアコン利用の増加が挙げられる。また、都市域の拡大や生活様式の変化に伴い、交通手段が大量交通機関から自家用車にかわる傾向が見られる。これも都市熱環境を悪化させる大きな要因となっている。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
厳 網林 (巌 網林) | 武蔵工業大学 | 環境情報学部 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】1995 - 1996
【配分額】6,500千円 (直接経費: 6,500千円)