分散技術を応用した平安・京都のビジュアルな歴史地理情報基盤の構築
【研究分野】日本史
【研究キーワード】
GLOBALBASE / 歴史的空間 / 考古学 / 地理変遷 / 遺跡 / 森幸安 / 古地図 / 都市 / 京都 / 資料の相互作用 / 高津本洛中洛外図屏風 / GIS / 時間 / 空間
【研究成果の概要】
本プロジェクトの目的は、都市京都の歴史的変遷を立体的に捉えることである。実現のために、時間・空間グループ、自然・人間グループ、システムグループの三つのグループで進めた。
時間・空間グループの成果は、一つに、平安時代から現代までの京都古地図のデータベースをさらに充実させたことである。その数1600点にのぼる。書誌情報や研究成果をホームページ上で公開している。もう一つは、京都古地図調査の過程で、当プロジェクトの発想と非常によく似た「森幸安の地図」を発見したことである。
自然・人間グループの成果は、各時代に載せる情報を集積したことである。風俗情報としては高津本と舟木本の洛中洛外図屏風を載せた。人物情報として平安人物志をリンクさせた。これらの情報を、時間・空間グループで取り上げた京都古地図、ないしは幸安地図と重ね合わせることによって、それぞれの資料解読に大きな影響を及ぼす可能性があることを見いだした。
システムグループの成果は、GLOBALBASE(地理変遷とそれに対応した自然・人間情報を分散環境上で結びつける技術)のプロトコルを完成させ、また、より使いやすいようにさらに改良を重ねたことである。一つに、手書きの平安京図と発掘データを元にした京図を江戸時代の地図と現代の地図に重ねることが出来る。
【研究代表者】