生涯学習化社会における地域教育資源の再構成とネットワーク化に関する研究
【研究分野】都市計画・建築計画
【研究キーワード】
生涯学習 / 生涯学習施設 / 地域教育資源 / 再構成 / ネットワーク / 社会教育施設 / コミュニティセンター / 学校 / 地域施設 / 地方自治体 / 教育資源 / 生涯学習拠点施設 / 小中学校複合化 / 地区センター
【研究成果の概要】
現在、生涯学習社会の構築に向けて生涯学習推進体制の整備が進行中であり、生涯学習施設についても試行錯誤的な状況にある。本研究では、地域教育資源の再構成とネットワーク化という観点から地域社会に応じた生涯学習施設の整備及び利用状況を分析し、今後の整備の方向性及び在り方を把握することを目的とする。
総論においては、全国市区町村を対象に生涯学習環境整備の動向を調査して、住民の学習活動内容、及び行政による支援施策である生涯学習推進事業、地域施設の整備状況、地域固有の教育資源等の観点から地域生涯学習の整備水準を把握すると共に、地域に応じた今後の整備課題とその誘導要件を提示している。
特論として従来の地域施設体系再編の方向性を捉えるために、以下の分析を行なっている。
1)都道府県では生涯学習推進センターの整備が進んでいるが、市区町村では従来の地域集会施設体系等の枠を越えてホール、体育館、図書館等と複合した新しい生涯学習中心施設が建設されている。全国を対象に生涯学習中心施設の所在情報を収集すると共に、室種類と室面積の観点から建築的構成を分析し、類型化を行なっている。
2)生涯学習施設整備において従来の地域集会施設体系との連続した整備が重要な柱の一つと考えられる。すなわち、市区町村における従来の公民館、コミュニティセンター、文化センターを充実整備する中で、生涯学習施設を整備する方向も必要であり、ここでは特に施設利用の観点から分析を行なっている。
3)都心部では、公立の小学校や中学校統合問題、生涯学習社会に向けての社会教育・体育施設の拡充要求、高齢化社会に向けての福祉施設要求の増大を背景に、学校と地域施設の複合化が大きな課題となっており、公立小・中学校と地域施設の複合化における建築的構成と運営・管理の実態を明らかにしている。
【研究代表者】