20世紀初頭の日本におけるメディア革命の比較文化理論的研究
【研究分野】独語・独文学
【研究キーワード】
国際共同研究 / 比較文化論 / メディア美学 / ニュー・メディア・テクノロジー / 表象 / アヴァンギャルド / 身体 / 映像 / メディア / テクノロジー / 建築 / 1920年代30年代 / 映像メディア / 国際研究者交流 / メデイア美学 / 文化人類学 / テクノロジー表象 / モデルネ / バウハウス / 演劇表象 / 映像研究
【研究成果の概要】
本研究プロジェクトは、慶應義塾大学とドイツ・ジーゲン大学メディア美学研究所との間で遂行された、国際共同研究プロジェクトの一環をなすものである。この国際共同研究プロジェクトはその最終的な目標として「20世紀初頭および21世紀への移行期におけるメディア文化とメディア美学の研究」をその目標に掲げており、従って、本研究プロジェクトの終了をもって、この最終目標の前段階が終了したことになる。
メディアの前衛とメディアの人間学に関わる諸論文を掲載した本プロジェクトの成果報告集『メディアの前衛-人間学のメディア』、および映像メディア美学の立場から黒澤明の映像分析とその実証的検証を行い、その結果を集めた本プロジェクトの成果報告集別冊『黒澤組 シンポジウムの軌跡』によって、本プロジェクトの概要はほぼ知られるが、これのみならず、ジーゲン大学と慶應義塾大学の共同編集でドイツにおいて出版された『メディアの前衛-メディアの人類学--場所の規定と越境』(ドイツ語、2005年)、およびジーゲン大学の編集でドイツから出版された『黒澤明とその時代』(ドイツ語、2005年)もまた、本プロジェクトの実績を示すものであろう。
二〇世紀初頭の日本において、ヨーロッパからのメディア・テクノロジーおよびメディアとして機能したさまざまなヨーロッパ的思想が、どのような受容のされかたをし、またどのような仕方で日本的に加工(日本化)されていったのか、というテーマに関して、多様な歴史的現象の背後で作用するその法則性を決定的な仕方で発見するには至らなかったものの、実証的分析のメスを十分に入れることができたと自負している。この成果に基づいて、20世紀から21世紀への移行期におけるメディアの作用の美学的・社会的・思想的分析が、行なわれることになるだろう。
【研究代表者】