SDGs第4目標達成に貢献する教育のグローバルガバナンスの理論化と実証
【研究キーワード】
SDGs / グローバルガバナンス / ユネスコ / 世界銀行 / 国際教育協力 / 留学 / インクルーシブ教育 / 比較国際教育学 / 国際教育政策 / SDGs / ESD / 高等教育の国際化
【研究成果の概要】
本研究は「国際的教育諸課題を国民国家とグローバルガバナンスの連動としていかに認知・分析し、これを国際社会としていかに解決するか」に答える学知を生み出すことによって、教育をめぐるグローバルガバナンスの基となる「持続可能な開発目標(SDGs)」第4目標の達成に貢献することを目的とする。本研究では、SDGs第4目標から、いくつかの教育課題を選び、研究対象とし、①その教育課題に関係する国際機関や国際会議の政策文書や会議資料の収集と包括的・歴史的把握、②教育課題ごとの比較教育学論文のメタ分析、③ユネスコ統計研究所・PISA等のグローバルな二次データの収集を行う。そして、これらをデータベース化して国際教育政策データアーカイブを作成し、日本・海外の研究者が共同利用しながら、日本での国際シンポジウムや既存の国際会議でのワークショップ開催を通じて議論をし、研究論文にまとめていく。
2020年度においては、前年度から作成していた国際教育政策データアーカイブの対象を大きく拡大させた。また、SDGsにおける教育の役割に焦点を当て、オンラインによるユネスコアジア太平洋教育事務局やブリュッセル自由大学ヨーロッパ研究所との共同研究フォーラムを開催し、出版プロジェクトを進展させた。また、JICA研究所との協力のもと、東南アジア4か国における留学の開発・外交へのインパクト研究のための大学教員向けのサーベイを開始した。また、グローバルガバナンスにつながる国際教育協力の事例として、日本を取り上げ、日本の国際教育協力の歴史に関する文献収集と分析を行い、特に前年度に刊行された『日本の国際教育協力:歴史と展望』(東京大学出版会)の追補版として、『国際教育協力の系譜』(東京大学出版会予定)の出版計画を進めた。
【研究代表者】