21世紀のエネルギーシステムを実現する高機能な電力伝送構想の実用化研究
【研究分野】電力工学・電気機器工学
【研究キーワード】
電力系統 / エネルギー蓄積 / フライホイール / パワーエレクトロニクス / 発電機 / 送電線 / 電力輸送 / 周波数安定化 移相機 / 電力伝送 / 安定化揚水発電 / 安定化
【研究成果の概要】
本研究は我が国独自の構想である米国FACTS構想を越える新しい高機能な電力蓄積輸送構想を実用化しようとするものである。それは小型分散配置されたエネルギー蓄積要素を適切に配置して効果のある高機能な電力輸送構想を目指している。分散して電力エネルギーを蓄積することでこれまでよりアクティブな電力制御が可能になり、電力輸送の安定化、容量の向上を図ることができる。
本研究補助金により、模擬送電線と可変速同期機の電磁モデルを製作し実験を開始し、部分的には成果が揚がっている。本構想の実用化には、送電量の増加の実証のために制御法・事故モード・過渡現象など電力模擬実験装置によって示さねばならない多くの課題があり、この検討を行った。また誘導電圧調整機は古くから使われてきて静止器であるがこれは挿入損失が小さく、高調波を出さない。これによって受電系、配電系にも利用価値のある負荷配分技術がある。これは電気学会産業応用部門大会にて発表した。模擬送電線による1機無限大縮小電磁モデルで構成するモデルシミュレーターを製作した。潮流制御は機械式移相器のトルク制御に他ならないことを実験により示すことが出来た。これにより系統で最も弱いとされる原子力発電所の過渡出力耐量が向上させることができる。さらに、100万kW級の機械式周波数変換器の詳細な設計を行った。磁性流体を使った移相器も発案された。これらの基礎実験から電力潮流制御に機械トルクの制御が利くことから新しい安定な潮流制御法が提案された。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
江口 直也 | パワーエレクトロニクス開発本部 | 主任研究員 |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】1996 - 1998
【配分額】16,900千円 (直接経費: 16,900千円)