地域特性の経時変化とライフコースの相互関係からみた中高年期の居住地移動の研究
【研究キーワード】
人口移動 / マルチレベル / 中高年 / 文脈効果 / ライフコース
【研究成果の概要】
本研究は、子どもや親(老親)をはじめとする家族に関連する要因に影響を受けやすい中高年期の移動や居住地選択について、地域の特性およびその変化と個人のライフコースの相互関係を考慮した新たな検討を加えることを目的とする。具体的には、以下の2点に取り組み、それぞれの研究結果を統合することで研究目的の実現を図る。
①中高年人口の移動に関する地域的特徴とその変化に関連する地域レベルの人口学的・社会経済的特性を明らかにする。
②個人の移動・居住歴やライフコース、家族との居住関係に関するミクロデータと各種の地域指標を結合したマルチレベル・データの分析から、中高年期の移動や居住地選択の背景にある多層的な要因の相互関係によるメカニズムを明らかにする。
初年度の研究実施計画においては、主に①の課題に取り組み、計画どおり中高年人口の移動に関する地域的特徴とその変化に関連する地域特性指標の分析を進めた。具体的には、地域単位の集計データを用いて、高齢者ケアや保育に関連する施設やサービスの整備・充足状況といった中高年期の家族関係・世代間支援関係に影響を与えると考えられる地域特性・地域環境指標の検討・抽出を行った。またこの予備的分析の結果に基づいた研究発表として、R4年度中に開催予定の国際学会での口頭発表に向けた抄録の登録を行った。
加えて、2年目以降の分析計画の準備作業として、「中高年者縦断調査」(厚生労働省)による調査票情報(個票データ)の二次利用申請を行い、利用承諾を得た。「中高年者縦断調査」によるデータを用いた分析については、データの精査、合成変数の作成及び予備的分析を進めた。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
山内 昌和 | 早稲田大学 | 教育・総合科学学術院 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
千年 よしみ | 国立社会保障・人口問題研究所 | 国際関係部 | 第1室長 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2021-04-01 - 2024-03-31
【配分額】2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)