酸化物半導体を用いた磁性量子井戸の形成と磁気光学効果の観測
【研究分野】電子・電気材料工学
【研究キーワード】
磁気光学 / 量子井戸 / 円偏光性 / 酸化亜鉛 / ヘテロ界面 / 磁性量子井戸 / 低次元励起子 / 局在スピン / 磁気分光 / ZnCoO / 光電子分光 / ホモエピタキシー / ZnO / 希薄磁性半導体 / Zn極性成長 / 磁気発光 / 量子井戸構造 / パルスレーザー堆積法
【研究成果の概要】
本研究では、量子井戸構造に立脚した磁気光学材料の創成を目指す。ZnO及びZnCoOを井戸及び障壁層とし、磁性イオンと励起子を空間分離したZnCoO/ZnO量子井戸を作製した。ZnCoOは、ZnOに対し量子障壁層として働き、s,p-d交換相互作用を示す。更に、Zn0.90Co0.10/ZnOのヘテロ界面のバンドオフセットは、160meVである。X線回折から、良質な超格子構造の形成を確認した。量子井戸のバンド吸収端で磁気ゼーマン分裂に起因する光学応答が観察され、ZnCoOとZnO界面で磁気的相互作用の存在を明らかにした。しかし、明瞭な量子井戸からの励起子発光は、Co原子の電荷移動励起により抑制された。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2009 - 2010
【配分額】3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)