スピン三重項高温超伝導電子対の研究
【研究分野】電子・電気材料工学
【研究キーワード】
超伝導 / スピン三重項 / スピン3重項
【研究成果の概要】
平行なスピンを持った電子同士が合成スピンモーメント S =1 のスピン三重項電子対を形成した特異な超伝導状態を高温で発現させることを目的とし、スピン一重項である酸化物、及び窒化物超伝導体と磁性体からなるヘテロ接合構造の作製とその電気的特性を調べた。まず、構造が単純で良好な界面特性が期待できる無限層構造 酸化物 超伝導体Sr0.9La0.1CuO2 の作製検討を行い、超伝導コヒーレンス長が長いため界面制御に有利な、a軸成長膜が得られることを見出した。また、a 軸成長 Sr0.9La0.1CuO2 薄膜と強磁性 Sr2CrReO6、及び反強磁性 SrLaVMoO6 とのヘテロエピタキシャル成長を達成した。次に、窒化物超伝導体 NbN 接合への磁性層の挿入効果を調べた。極薄(1.0 nm)の強磁性CoFe 層を挿入した接合では、ゼロ磁場で極小となるジョセフソン臨界電流を有し磁場方向に対して非対称的なフラウンホーファー回折パターンが観測され、極薄強磁性層挿入に伴う接合界面での磁気的不均一性のよるスピン三重項超伝導の可能性が示唆された。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
植田 研二 | 名古屋大学 | 大学院・工学研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的萌芽研究
【研究期間】2011 - 2012
【配分額】3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)