単一細胞内の化学過程可視化のための分子認識プローブの開発
【研究分野】分離・精製・検出法
【研究キーワード】
蛍光プローブ分子 / 蛋白質相互作用 / 非破壊分析 / セカンドメッセンジャー / 蛋白質リン酸化 / 蛋白質スプライシング / ミトコンドリア / エストロゲン / GFP / 蛋白質間相互作用 / ルシフェラーゼ / 疎水場感受性蛍光試薬 / サイクリックGMP
【研究成果の概要】
単一細胞内の化学過程,すなわち生理活性物質の量と分布,およびそれに続く情報変換・増強過程を"可視化"すること-単一細胞内での目的物質の空間分布,動態および絶対量を定量的に評価すること-を目的とし,非破壊的な直接動的状態観測を行うための分析試薬と検出法の開発を行った.これは,真の生理機能が発現している"生きている状態"における生理活性物質の機能および活性を直接動的にかつ定量的に測定することを可能にする.
本研究では,最も主要な細胞内情報伝達過程を生きた単一細胞で可視化検出するための分析手法を開発した.具体的には,(1)第二次情報伝達物質である細胞内小分子(cGMP, diacylglycerol (DAG),phosphatidylinositol-3,4,5-triphosphate(PIP_3)),(2)蛋白質リン酸化の検出,(3)蛋白質の構造変化に基づく活性化の検出,(4)蛋白質間相互作用,(5)オルガネラ局在タンパク質検出を蛍光顕微鏡下で可視化検出する蛍光プローブ分子を開発し,in vivoでの蛍光イメージングを行った.本研究で行っている上述の(1)〜(5)の分子及び現象・事象に関する"可視化"の方法は,細胞の生理作用の直接観測可能な指標となる分析法であり,生物の基礎研究はもとより,細胞情報伝達を撹乱(増強・抑制)する生理活性物質とくに薬物,毒物質,内分泌かく乱物質等の高速スクリーニング法としても役立つことが示されている.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
佐藤 守俊 | 東京大学 | 大学院・理学系研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
小澤 岳昌 | 東京大学 | 大学院・理学系研究科 | 講師 | (Kakenデータベース) |
|
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2001 - 2002
【配分額】14,300千円 (直接経費: 14,300千円)