超塑性変形とその破壊現象を利用した医療・生化学用導電性金属マイクロニードルの開発
【研究キーワード】
ダイレス引抜き / 超塑性変形 / 破壊 / 金属マイクロニードル / ライフセルアトラス / 導電性
【研究成果の概要】
本研究では,金属材料の中空マイクロニードルを作製するため,超塑性変形・破壊による革新的な加工原理を提案した.外径分布を各種の所望テーパ形状に速度比を可変させることで制御することが可能であることを示し,破断を利用することで先端径約50μmの超極細先端径の金属中空マイクロニードルを創製することに成功した.以上の結果より,超塑性材料の大変形を引き起こし,最後に強制的に破断させることでガラスのように細いニードル先端を金属材料でも実現する革新的な加工法の開発に成功した.
【研究の社会的意義】
新しい金属マイクロニードルを使うことで,1個の細胞のメカニズム解析による細胞が変化する瞬間を効率的に顕微鏡下にて瞬間的に拾い上げることができ,今後,疾患など体内で生じるメカニズムを調べる上で,この手法が主流となりえる.またライフサイエンス研究を推進させることができる.また本研究のアイデアはこれまでの塑性加工の常識を覆し,あえて変形の先にある破壊現象を制御することによって新たな塑性加工の価値を創出することにあり,学術的な研究面としても非常にこれまでにない発想に基づいており,従来の変形加工技術の概念を覆す可能性は十分に備えているといえる.
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2020-07-30 - 2022-03-31
【配分額】6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)