超臨界プラズマビームを用いた新しい材料表面処理/加工テクノロジーの創製
【研究分野】材料加工・処理
【研究キーワード】
超臨界流体 / 超臨界流体プラズマ / 低温プラズマ / 誘電体バリア放電 / 表面処理 / 薄膜堆積 / 物質合成 / カーボンナノ物質 / 超臨界プラズマ / プラズマ / 材料表面処理 / 材料加工
【研究成果の概要】
(1)超臨界流体用マイクロ放電プラズマプロセス装置の開発とプラズマ物性測定
高圧雰囲気非平衡プラズマの安定発生/制御性に富む、誘電体バリア放電をベースにしたプラズマビーム発生装置を開発した。電源としては交流電源(1〜15kHz)を用いる。本装置では、従来のバッチ式に加え、連続式プロセスを可能とするフロー式超臨界流体プラズマ発生モードも具備する。
本装置を用い、超臨界CO_2中においてバリア放電プラズマの発生に成功し、低温(400K程度)プラズマの発生を可能とした。また発光分光測定より、超臨界流体プラズマ中の発光励起種の同定を行った。さらにクラスタリングした活性種の存在を確認するためにレーザーラマン分光測定を行った。
(2)新しい材料表面処理・加工への応用
アーク放電とDBDの2種類の放電形態でのプロセスプラズマを用い、特に、DBDにおいては、プロセスの温度、圧力依存性、周波数依存性を調べ、SCFプラズマプロセスの知見を深めた。適用したアーク、DBD、どちらの放電形態においても、scCO_2中でのプラズマプロセスにより、CO_2を炭素源としてカーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等、多量のカーボン系ナノ構造物質の合成に無触媒で成功し、新たな反応経路を利用した物質合成を実現したことに加え、SCFプラズマによる膜状堆積という、新たなプロセスの創生にも成功した。さらに、scCO_2の高い溶解度を生かし、有機金属を利用したプロセスにおいても、金属物質の合成、分離に成功し、SCF中でのプラズマプロセスを初めて実現した。
(3)レーザー誘起・超臨界プラズマの発生
レーザー誘起の超臨界流体マイクロプラズマ(scCO_2のおよびscH_2O)の成功した。またSRS(Stimulated Raman Scattering)光の発生現象を見出した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
越崎 直人 | 産業技術総合研究所 | 界面ナノアーキテクトニクスセンター | 研究チーム長 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2003 - 2004
【配分額】15,400千円 (直接経費: 15,400千円)