新(熱電子放射)型プラズマCVD装置による立方晶窒化ほう素膜の形成
【研究分野】金属材料
【研究キーワード】
立方晶窒化ホウ素 / 閃亜鉛鉱型構造 / ダイヤモンド / cBN / p型n型半導体 / hBN / 超高圧高温技術 / プラズマ気相合成 / CVD / 分光システム / 質量分析計 / プラズマ光 / 分光 / CBN / 集量分析計 / cBN膜
【研究成果の概要】
立方晶窒化ホウ素(cBN)は閃亜鉛鉱型構造に属し、単位格子中にそれぞれ4個のB原子とN原子を含んでいる。この構造中のB原子及びN原子をC原子にそれぞれ置き換えたものがダイヤモンド構造である。したがって、cBNの物性はダイヤモンドのそれに極めて類似している。ダイヤモンドが高硬度、高熱伝導率を特徴としているが、そのことはcBNの特徴でもある。しかしながら、ダイヤモンドと比較して、cBNには2つの大きな特徴がある。その1つはダイヤモンドが切削できない鉄系材料を容易に切削できること、他の1つはp型、n型半導体が容易に作製できることである(ダイヤモンドはn型半導体ができない)。
このような事情から、近年、cBNは各産業界から特にその経済的製造法の開発が強く要望されている。
従来、cBNの合成は人工ダイヤモンドの手法にならい、hBN(六角網面積層構造、通称グラファイト型BN)を原料に適当な触媒を用い超高圧高温処理により行われてきた。現在、工業用に用いられているcBN粉末はこの方法で生産されている。この方法は超高圧高温技術が必要とされ経済性の点で難点があり、より生産性が高くかつ製造技術が容易である気相合成法の開発が望まれている。
以上のような背景から、本研究ではcBNのプラズマ気相合成法を取り上げ研究したもので、製造技術の開発ならびに生成要因を究明し最終的にcBN単相膜の合成に成功すると共に、cBNの生成機構について新しい生成モデルの概念を提案した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
山本 直紀 | 長岡技術科学大学 | 工学部 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】一般研究(B)
【研究期間】1987 - 1988
【配分額】7,300千円 (直接経費: 7,300千円)