PIV機能を有するレーザ干渉粒子径測定法の開発改良と噴霧流の流動解析
【研究分野】流体工学
【研究キーワード】
レーザ計測 / 気液二相流 / 噴霧 / 散乱理論 / 移動現象 / 周波数解析 / 非定常現象 / 画像処理 / 噴霧流 / 粒径測定 / 速度計測
【研究成果の概要】
開発したPIV機能を有するレーザ干渉粒子径測定法は,従来のPIV/PTV法に用いられる巾の薄いレーザシート照射に対し,約70度の傾きをもって液滴の画像を採取することにより表面から反射してくる光と内部で屈折反射して来る光の干渉で粒子画像に干渉縞を得,縞数により粒径を得る方法である.まず光透過性の球形粒子の光散乱に関する基礎理論レーザ光を照射した際に空間に生じる散乱光を数値的に予測する解析手法を用い,粒子径や偏光の違いが散乱パターンに与える影響を解析し粒径算出式を得た.干渉像を非焦点撮影する独自の光学装置を開発し,粒子高濃度場における干渉像検出の困難さを光学的に解消する機構を提案しその効果を数値実験ならびに応用実験によって評価した.さらに粒径分布と同時に個々の粒子に着目した速度分布を計測するためにPTV法の方式を応用した測定法を新たに考案し,高精度化を目的とした画像取得光学系の最適化,画像処理による高精度粒径同定法,粒子画像流速測定法の原理を利用した個別粒子の速度算定法を開発し,自動粒子弁別ソフトウェアを構築した.LDV法拡大投影法を用いて速度・粒径をそれぞれ計測し比較検定を行い極めて良好な一致を得た.定常および非定常噴霧を測定対象として計測システムの検証実験を行い,過去に行われた研究結果と良好に一致した.流れ場の全体的な構造,その時々刻々の変化を凍結画像として取得し,指定されたある時刻の流れ場を把握するために噴射開始後から一定時間経過後の噴霧場を撮影し結果を評価し,径による粒子挙動の相違やその空間分布を明確に示すことに初めて成功した.噴霧流の特徴である外部からの気流のまき込みなど重要な情報を提供することが初めて可能となった.混相流複雑系流れにおける移動現象を追ってPIV改良に務め液滴などの微粒子の乱流中での挙動についてより広い面内の挙動について知見を得た.
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】1999 - 2001
【配分額】13,600千円 (直接経費: 13,600千円)