脳梗塞、心筋梗塞の事前兆候を高精度に診断するための高度AIシステムの構築
【研究キーワード】
IoTデバイス / バイタルデータ / AI判定システム / 心原性脳梗塞 / 心房細動 / スマートヘルスモニタリングIoTデバイス / AIシステム / 心電図 / パルスオキシメータ / 不整脈 / 汗センサ / AI / サテライトAIホスピタル / サイバーフィジカルシステム
【研究成果の概要】
心電図のAI判定システムの構築を行った。
MIT-BIH Atrial Fibrillation Databaseを用いて、ノイズ除去を行っい、以下の疾患で心電図に特徴が現れる箇所や傾向が異なることを利用して、PQRST波の限定的な範囲においてアトラクタによる解析を行った。
正常洞調律は三角形や円形のアトラクタが得られ、ほとんどの場合線が重なることはなく綺麗に繋がって描画された。対して心房細動は三角の端がとがっているものや、3本の線が離れて描画された。また無呼吸症候群は正常と似た形が描画されたが、波形に乱れあり、三角形の頂点だけではないピークが描画された。正常洞調律と比較して、これら2つの疾患は明確な違いが検出され、疾患の判定ができることが分かる。対して心筋梗塞は三角形や円形といった、正常深淵図と同様の傾向が観察された。抽出範囲を変えてアトラクタを描画することで新たな傾向を得られ疾患判定が可能となる場合もあり、今後は抽出範囲を変えた解析を多く行う必要がある。
また、ヒトの汗を対象としたセンサ開発を行った。汗には様々な物質が含まれており、その濃度は体内の同物質の濃度と比例している事が多く、非侵襲的に採取できるためである。Na、pH、Glucoseの3つのうち2つの物質に対して同時測定を行う事が出来るようなセンサを作製し、センサの感度特異度の調査とフレキシブルセンサとして求められる柔軟性に対しての評価を行った。pH、Naについては他のセンサの影響をあまり受けないという結果が得られたがGlucoseセンサが他の物質と接触した際に影響を受け電圧が変化しないはずの測定で結果が出てしまうという現象が見られた。0~30%の伸展時においては誤差5%以内、99%の決定係数より伸展がセンサの性能にほとんど影響を与えない事が確認できた。40%以上の伸展に関してはセンサが破断されたため測定不可であった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
梅津 信二郎 | 早稲田大学 | 理工学術院 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)