窒化アルミニウム系超高耐圧半導体素子作製のための基盤技術開発
【研究キーワード】
半導体 / 電子デバイス / 高電子移動度トランジスタ / 結晶成長 / パワーデバイス / ドーピング / スパッタリング / 窒化アルミニウム / トランジスタ
【研究成果の概要】
本研究では、次世代超高耐圧・高出力パワーデバイスとして期待される窒化アルミニウム(AlN)および窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)混晶の結晶成長・デバイスプロセス開発に取り組んだ。
AlN結晶成長には高エネルギー粒子・紫外線照射による欠陥疑フェルミレベル制御というアプローチを導入し、パルススパッタ堆積法を用いて高品質AlN結晶成長・n絶型伝導性制御を実現した。
さらに本手法を用いてAlN/AlGaN高電子移動度トランジスタを作製し、最大電流密度250 mA/mm、絶縁破壊電界が3.0 MV/cmの高出力・高耐圧動作を実証した。
【研究の社会的意義】
本研究では、低コストかつ大面積に成膜可能なスパッタ法を用いて高品質なAlN・AlGaNエピタキシャル成長を実現した点で、産業応用上の価値が高いと考えている。また欠陥疑フェルミレベル制御によるAlN結晶高品質化の可能性を示したことは、結晶学上意義がある。
さらにAlGaN混晶を用いた高移動度電子トランジスタの低抵抗化を世界に先駆けて実現し、高出力・高耐圧動作を実証したことで、次世代パワーエレクトロニクス分野の開拓・進展に資する成果を得たといえる。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)