ナノ構造体の電子物性解明に向けた統合シミュレーション手法の開発
【研究分野】計算科学
【研究キーワード】
第一原理電子状態計算 / 分割統治法 / ナノ構造 / エネルギースペクトル / 不純物準位 / オーダーN法
【研究成果の概要】
密度汎関数理論に基づく第一原理電子状態計算は、物質の電子状態とエネルギーを高精度計算するための強力な手段である。通常、計算コストが原子数Nの3乗に比例して増加するため、系を小さな部分系(フラグメント)に分割してコストをNの1乗に抑える分割統治法が開発されているが、全系に広がった電子状態やそのエネルギースペクトルを計算できないため、利用範囲が限定されていた。
そこで我々は、分割統治法で計算された部分系の波動関数およびエネルギースペクトルを利用することで,全系のハミルトニアンを構成する手法を開発した。これにより、高速かつ簡便な全系の電子エネルギースペクトル計算が可能になった。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2014-04-01 - 2018-03-31
【配分額】11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)