Mg-キラターゼの細胞内情報伝達に果たす役割
【研究分野】植物分子生物・生理学
【研究キーワード】
クロロフィル / Mg-キラターゼ / 葉緑体 / Genome-uncoupled / 遺伝子 / Genome uncoupled / genomu uncoupled / プラスチド / プラスチドシグナル / ポルフィリン / genome uncoupled / 組換えタンパク質
【研究成果の概要】
Mg-キラターゼはクロロフィル合成の第1段階を触媒する酵素で、CHLI,CHLD,CHLHの3つのサブユニットから構成される。植物において、核コードの光合成遺伝子は葉緑体の機能とリンクしていることが知られている。しかし葉緑体機能が失われても、核コードの葉緑体遺伝子の発現が抑制されないgun(genome uncoupled)変異体が見出され、その原因遺伝子の多くがCHLHのミスセンス変異であることが明らかとなってきた。従って、Mg-キラターゼはクロロフィル合成系の酵素としてだけでなく、葉緑体から核への情報伝達(レトログレードシグナル)にも関与することが明らかとなってきた。本研究では、Mg-キラターゼ活性の再構成系を構築し、解析を行った。その結果、gun表現型はMg-キラターゼ活性の低下が主要な原因と考えられた。現在のところ、Mg-キラターゼ活性の低下がなぜCHLHタンパク質の蓄積を引き起こすのか、その原因は明らかではない。今後、Mg-キラターゼ複合体の機能や存在状態を含めた解析が重要になると考えられる。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2009 - 2011
【配分額】4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)