初期ゴルジ品質管理機構の破綻によって生じる神経疾患の分子病態
【研究分野】医化学一般
【研究キーワード】
γセクレターゼ / Notchシグナル / 初期ゴルジ / Rer1 / 細胞膜タンパク質 / タンパク質品質管理 / 神経幹細胞 / 大脳形成 / 神経難病 / 大脳発生 / ゴルジ体 / γ-secretase / リソソーム / 膜タンパク質 / 脳神経疾患 / 細胞・組織 / 発生・分化 / 蛋白質
【研究成果の概要】
Rer1はゴルジ体に存在し、異常なタンパク質や組み立てに失敗したタンパク質を小胞体に送り返す役割をしていることが分かっています。本研究では、Rer1が欠損するとγ-セクレターゼ複合体やその構成因子の一部がリソソームへと輸送され分解されることを示しました。Rer1をマウスの脳形成時に欠損させると、脳内のγ-セクレターゼ量が減少することにより神経幹細胞の増殖や維持に働くNotchシグナルが低下し、神経幹細胞の量の減少を伴う大脳の形成異常や様々な行動異常が認められました。以上の結果から、Rer1によるγ-セクレターゼの品質管理が正常な脳の発達や高次脳機能に重要な役割を果たしていると考えられました。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2017-04-01 - 2021-03-31
【配分額】4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)