精子残存ヒストンの機能と経世代効果の検討
【研究キーワード】
精子クロマチン / 経世代効果 / 切断型ヒストン / 精子形成 / XY body / 精子 / クロマチン / 精子残存ヒストン / エピゲノム / 精子特異的ヒストン切断 / 精子ヒストン
【研究成果の概要】
精子形成過程で出現する切断型ヒストンH3について、その動態と切断に関与する酵素の探索を行った。その結果、H3のN末端側テイル Ala21-Thr22で切断されたH3(csH3)が、精母細胞において一過性にXY bodyに集積することを見出した。次に精巣組織培養系にプロテアーゼ阻害剤を加える実験を行い、Ala21-Thr22切断の責任酵素としてカテプシンLを同定した。このカテプシンLは精母細胞に隣接するセルトリ細胞で発現し、細胞外分泌よって精母細胞に作用するこが示唆された。さらに精母細胞をATR阻害剤で処理したところcsH3のXY body集積が減少したことから、この現象は精母細胞におけるDNA損傷応答経路の下流に位置すると考えられた。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2018-04-01 - 2023-03-31
【配分額】15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)