昆虫・藻類および哺乳類のフェロモンの化学合成
【研究分野】生物有機科学
【研究キーワード】
フェロモン / 光学活性体 / 不斉合成
【研究成果の概要】
1) 単細胞緑鞭毛藻であるChlamydomonas allensworthiiの雌性配偶子が放出する性フェロモンであるlurlenic acidとその類縁体を多数合成し、フェロモン活性の発現にはD-キシロース部分の他に、芳香族水酸基の存在と末端に極性基を有する不飽和側鎖の存在が重要なことを明らかにした。
2) endo-Isobrevicomin,exo-isobrevicomin,bicolorin,frontalinなど、キクイムシ類のフェロモンを合成した。
3) ジンサンシバンムシ(Stegobium paniceum)のフェロモンであるstegobiolとstegobinoneとを高純度結晶として合成した。
4) 粘液細菌(Stigmatella aurantiaca)の子実体形成誘導フェロモンであるstigmolone(8-ヒドロキシ-2,5,8-トリメチル-4-ノナノン)の両鏡像体とラセミ体とを合成し、天然物はラセミ体であることを明らかにした。
5) Sandfly,(Lutzomyia longipalpis)の性フェロモンである3-methyl-α-himachaleneと9-methylgermacrene-Bのラセミ体を合成し、フェロモンの平面構造を確定させた。
6、 イエネズミ(Mus musculus)の雄が生産する性フェロモンである2-sec-ブチル-4,5-ジヒドロチアゾールの両鏡像体と(1R,5S,7R)-3,4-dehydro-exo-brevicominとを合成した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
滝川 浩郷 | 東京理科大学 | 理学部・第2部 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】1997 - 1998
【配分額】3,200千円 (直接経費: 3,200千円)