二酸化炭素微生物固定における低濃度水素利用法の開発
【研究キーワード】
ポリヒドロキシアルカン酸 / 生分解性プラスチック / 化学合成独立栄養細菌 / ポリエステル合成
【研究成果の概要】
本課題では、水素細菌を用いた独立栄養培養において、爆発下限界の低濃度水素を活用することに着目した。爆発下限界の水素濃度は4 %であり、この水素濃度であれば理論上、水素を安全に取り扱って培養することできる。しかしながら、この低濃度水素で水素細菌がどの程度の二酸化炭素固定能を示し、どの程度の菌体増殖を行うのかについては調査されておらず、その利用可能性は未知数である。そこで、爆発下限界の水素濃度において水素細菌の二酸化炭素固定能を調査することで、その有用性の検証を行うことを目的とした。
【研究の社会的意義】
低濃度水素を用いた独立栄養培養法は、水素の爆発を回避し、安全な培養技術としてのプラットフォームになり得るものである。水素の爆発下限界での効率的な培養法が確立できれば、水素細菌による物質生産系は非常に大きな発展性を有している。また、太陽光などの再生可能なエネルギーから水の電気分解によって生産されたグリーン水素を利用すれば、究極の持続可能な物質生産系として環境保全に大きく貢献する。
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2019-06-28 - 2022-03-31
【配分額】6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)