フラクタル上の解析学
【研究分野】数学一般
【研究キーワード】
フラクタル / カオス / ウェーブレット / 自己組織 / 疲労 / ウエ-ブレット / シャウダ-展開
【研究成果の概要】
この3年間においては、1985年以降山口が、引き続き研究しているフラクタルおよびカオスに関連する応用面を探究することにした。山口は、守本晃とともに、1983年に山口、畑が展開した理論にひきつづくものとして、ウェーブレット展開の理論を紹介、応用として、守本が再分割法によるシミュレーションに応用した。又、岡田至弘は、自己組織化による、文書情報からパターン抽出する方法を考案した。中村宏は従来からの材料疲労の研究を推進しつつフラクタルとの接点を追求している。更に化学の池田重良は溶液中の分子にX-線を目標原子にあて、その散乱の様子から分子の局所構造を研究している。多重散乱にまでこの研究が進めば、フラクタルとの関連も期待できる。
以上のように、4分野へのフラクタルの応用を考えているが、未だ、これを統一して、一つの数学で記述することはできない。引き続き、研究をつづけるデータを集積することが必要である。
予測としては、ウェーブレットによる展開が、池田のデータの解析に用いられるのではないかと思っている。
尚、フラクタル上の解析学は、木上淳によって、引き続き、数学が建設されていることを書いて報告を終わる。
【研究代表者】