フィリピンにおける「貧困問題」の再検討:社会ネットワークの動態的分析
【研究分野】地域研究
【研究キーワード】
フィリピン / 貧困 / 社会ネットワーク / 有機農業 / コミュニティ / 貧困削減政策 / 国際研究者交流 / 少数民族 / スラム
【研究成果の概要】
本研究は,フィリピンにおいて,有機農業が,貧困層の福祉の要である「社会ネットワーク」の深化を促進し,貧困削減を実現するための戦略として有用であることを示した。有機農業は,環境面や食の安全面のみならず,政治面(政治的自由の実現),経済面(長期的な生産性の高さ),社会面(有機農業と社会ネットワークの深化との相互作用)の特性からも,貧困層の「福祉」水準の向上に貢献してきたのである。それは,低地米作農村のみならず,ミンダナオ島やネグロス島の少数民族が有機農業を意図的に営んできたことにも現れている。また,そこにおける市場や国家との間の適切な距離を維持する対応は,海洋少数民族にも観察される戦略原理である。
【研究代表者】
【研究連携者】 |
青山 和佳 | 東京大学 | 東洋文化研究所 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2011-04-01 - 2015-03-31
【配分額】14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)