新原生代の気候激変と動物進化を関連付けるDOXAM仮説の検証
【研究分野】地質学
【研究キーワード】
動物進化 / 新原生代 / 安定同位体 / 海綿動物 / 炭素循環 / 全球凍結 / 微量元素 / 古気候
【研究成果の概要】
新原生代に起こった多細胞動物の進化と気候激変を関連づけるために,中国・ブラジル・スペインでエディアカラ系の堆積岩を調査し,岩石・化石試料を採集した。その結果,貴州省において未記載の海綿骨片化石を,ブラジル国バーイア州では骨片を持たない海綿動物と思われる化石を発見した。後者に共産する直径4mmほどの球形構造はおそらく海綿動物の卵であると考えられる。炭素同位体層序の結果は,これらの海綿動物化石がエディアカラ紀前期のものであることを示す。この時期の地球表層は酸素に乏しく,海水には大量の有機物が懸濁していた。海綿動物はこの海洋条件に適応するため,固着性の濾過栄養動物として進化したと考えられる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
長谷川 卓 | 金沢大学 | 自然システム学系 | 教授 | (Kakenデータベース) |
高島 千鶴 | 佐賀大学 | 文化教育学部 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2011-04-01 - 2015-03-31
【配分額】19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)